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【突破する日本】歴史問題で尖閣を侵食しようとする中国 安倍外交の足を引っ張る人も

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130130/plt1301300708001-n1.htm

内外の勢力が歴史問題を持ち出して、わが国のV字回復を図ろうとしている安倍晋三政権の出はなをくじこうとしている。これは、日本が過去に侵略や残虐行為を行い、それを安倍首相が反省していないことからくる反発からではない。

 現代は戦争ができない時代だ。先進国や大国同士は特にそうだ。だから、実際の戦闘の代わりに過去の戦争の「記憶」を持ち出し、どれだけ被害を受けたかを主張する。

 「被害者」を称することで加害者に対して道徳的に優位な立場に立ち、それが外交やビジネスの場面での関係にもなる。「加害者」は「被害者」に強い主張や要求ができなくなるからだ。戦争についての解釈は過去の問題ではなく、今現在の問題ということだ。

 わが国の固有の領土である沖縄県・尖閣諸島を侵食しようとしている中国は早速、歴史問題をあの手この手で持ち出している。

 その最初のターゲットにされたのは鳩山由紀夫元首相だ。鳩山氏は1月17日、中国・南京の「南京大虐殺記念館」を訪問後、「(旧日本軍が)多くの民間人や捕虜をあやめたことは事実だ。おわびする気持ちを持たなければならない」と発言。尖閣諸島についても日中両国の「係争地」と中国の要人に発言した。安倍首相が中国の軍事的脅威を感じている東南アジア諸国を歴訪して連携を呼び掛けている折も折だ。

 次いで、公明党の山口那津男代表が訪中し、25日、中国共産党の習近平総書記と会見し、その際、尖閣諸島について習氏から「歴史を直視し、正しく処理しなければならない。過去の教訓もあり日本側は慎重に対応してほしい」と言われている。

 尖閣侵食の加害者が歴史問題を持ち出すことで「被害者」にすり替わっている。習氏の求める「慎重な対応」とは日本側は尖閣領有について強い主張をするなということだ。

 28日から31日まで、村山富市元首相や、加藤紘一元自民党幹事長も訪中。中国に親近感を抱く政治家を次々に招いて歴史問題を突きつける。その際、鳩山氏のように謝罪や「尖閣は係争地」との発言が引き出せればもうけものだ。

 安倍政権を揺さぶり、同時に国際社会に日本では有力政治家も「尖閣は係争地」としているとアピールできる。ハニートラップならぬ「歴史トラップ」に引っ掛けようとしているのだ。それもお役御免の政治家を狙って。

 彼らは、国益を主張し、それでいて関係改善を図るべく、周到な準備をしている安倍外交の足を引っ張っているが、自覚はあるのか。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早大法学部卒業。同大学院政治学研究科博士課程中退。国家、教育、歴史などについて保守主義の立場から幅広い言論活動を展開。第2回正論新風賞受賞。現在、高崎経済大学教授、安倍内閣が設置した教育再生実行会議委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長。著書に「国民の思想」(産経新聞社)、「日本を愛する者が自覚すべきこと」(PHP研究所)など多数。